ハーフでいること

ハーフは親がどんな顔であれ、美形に生まれてくるという認識が日本にあるような気がする。もう少し鼻が高かったら、顔の堀が深かったらと、整形さえ考えていた思春期時代、私もハーフにあこがれたことがあったかもしれない。

知り合いに、ハーフの子供が産みたいという人がいた。日本人の旦那さんと結婚したため、ハーフの子供は生まれなかったけれど、彼女曰く「ハーフは親が不細工でも、絶対にかわいい」ので、「別に結婚しなくてもいいから、ハーフの子供が欲しい」そうだ。

そんなハーフの知り合いが増える中、ハーフってどうなんだろうなと思う。

ドイツ語のクラスでいつも隣に座る友達ができた。

メキシコ出身の18歳の男の子である。

自分も海外に留学したのが18歳だったこともあり、友達がまだいないという彼になんとなく親近感を感じ、友達の集まりなどにも招待するようになった。そこで毎回、どこから来たの?という質問に対して、

「メ キシコで育ったけど、お母さんがドイツ人で、お父さんがメキシコ人なんだ」と答える。どこから来たのという質問に対して「メキシコから来ました」で済みそ うなものだけれど、その後に「どうしてドイツに来たの?」「どうしてドイツ語そんなにしゃべれるの?」「見た目がメキシコ人っぽくないね」という質問が来 ることは目に見えているため、隠すことなく自分の身の上話を全くの他人に話すことになる。

色んな人に彼を紹介する度に、同じ質問をされている彼を見て、何 だか可哀そうになってきた。多分、メキシコでもずっとこうやって新しい友達ができたり、クラスが変わる度に同じことを言って育ってきたんだと思う。カナダ の語学学校で生徒の引率をしていた時、明らかに白人のハーフの日本人がグループの中にいた。お父さんがアメリカ人だけど、シングルマザーの下で育ったとい う。またこれで、親が離婚した、又は、片親の下で生まれたという、プライベートな話題を他人とシェアしなければいけない姿を気の毒に感じた。何故、「お母 さんが日本人で、お父さんがアメリカ人なんだ」ではなく、敢えてシングルマザーと言ったのかは、わかる気がする。当然、「アメリカに行ったことある?」 「アメリカ人のいとこいる?」「アメリカの親戚とは何語で話すの?」「なんでアメリカ人のハーフなのに英語できないの?」という質問をされ、父親がいない ことを告げた上で相手の「あ、ごめんね、そんなこと聞いちゃって」というリアクションを避けるためだ。青い目に金髪で有名なスウェーデンでは、青い目に金 髪の人の精子を輸出するビジネスがあるそうだ。子供ができないため、父親が青い目で金髪だからだという理由ならばわかるけれども、ハーフの子供が欲しいか らという理由でそういう精子を頼む人がいるかもしれない。そういう親の態度よりも、ハーフの子供の将来を考えてしまう。「どこから来たの?」という質問 に、どう答えていくんだろう。

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