ドイツの国旗って何色?
さて、国旗を見たところで、この三色、それぞれ何色に見えますか?
先日、友人とライン川川沿いを散歩している時に、ベルギーの国旗を付けた船が、ドイツの国旗をつけた船の横に留めてあるのを見ました。二つの国旗はよく似ています。(ベルギーの国旗はこちらから)
「ベルギーの国旗って、ドイツの国旗の色を並び替えただけだよね?」という話になりました。
ドイツ生活が長いために、ドイツ人の市民権を貰った友達は違うといいます。
「ベルギーは黄色だけど、ドイツは黄色じゃなくて、ゴールドだよ」と言うのです。
言われてみると、ベルギーの国旗はレモン色っぽく、それに比べてドイツの国旗はオレンジがかっているように見えました。
ドイツの国旗の色と意味
その場にドイツ人がいなかったので、後日ドイツ人に「ドイツの国旗って何色?」と聞くと、「黒、赤、ゴールドだよ」というのです。自国の旗の色は、やっぱり一般常識ですよね。
黒は勤勉、赤は情熱、金は名誉を表すそうです。
中国の国旗のように、赤は血ではないんですね。
国旗の愛称
日本の国旗は「日の丸」、アメリカは「星条旗」、イギリスでは「ユニオンジャック」という愛称がついていますが、ドイツでは特にそのような愛称はないようです。
国旗の意味
先日、10月にドイツの統一記念日がありましたが、全くドイツの国旗を掲げている人を見ませんでした。ゼロです。お祭りも、お祝いもなしです。
ドイツでは、ナチスドイツの事もあり、自国愛を表すことに対してとても慎重で、批判的であるという印象さえ感じさせるほどです。
個 人的な見解ですが、日本では、今でも軍事などで使われている旭日旗があり、右翼的な人はそっちを使っていますが、ドイツの右翼的な人はドイツ国旗を出して 置き、それ以外の人は、使わないようにしているようなイメージです。ちなみに、ドイツでナチス時代の国旗を掲げることは、法律で禁じられています。
自国愛
ワールドカップ中は、ドイツは国旗色に染まっていました。あまりにも急にドイツの国旗が増えたので、私にとっては異様に見えましたが、そういう声はサッカーに興味がないドイツ人の友人からも度々聞きました。
「ドイツ人は実は自分の国を誇りに思ってるけど、なかなか出せないというか、出しちゃいけない雰囲気があるから、こういう時にだけ、愛国心丸出しにしちゃうんだよ。」そんな話も聞きました。
ドイツ人に「自分の国は好きか」と聞くと、自分の国に対して批判的な人が多いです。
自国愛については、また別に機会で触れてみようかなと思いますが、自分の国に対する批判的な態度は、日本人と似ています。第二次世界大戦が関係していると思われてなりません。
自分の国に対して批判的だとしても、「日本の政治はもうだめだ」と言いながらも投票率の低い日本と比べて、ドイツの投票率は7割ほどです。(参考文献・英)。将来に対する政治的不安は、出生率の低い二つの国で似ているものの、政治的関心は、ドイツの方が圧倒的に高いようです。
蛇足
関係ありませんが、カナダに住んでいる時、国境を南に越しても、なかなかアメリカに来ているという実感がわきませんでした。でも、そこらへんにある国旗を見て、「あ、今アメリカに来てるんだ」と思ったものです。
9か国と隣接しているドイツでも、国境付近では国旗を見る機会が多いかもしれませんね。