アイスを通してヨーロッパを知る

ドイツのアイス

ドイツとアイスの話をしましたが、ヨーロッパに来てからどこの国へ行ってもアイスを食べるようになりました。

アイスは、私にとってはコーヒーのように、現地の物価を知る物差しとしても役立っています。

ドイツのアイスは1スクープが大体1.20ー1.50ユーロですが、安い時は1ユーロです。ストバキアにいった時、0.70ー1ユーロだったのを覚えています。それで、なんとなく物価全体が3割くらい安いような気がしたものです。

アイスといえば、乳製品で有名な(といっても、あまり知られていない)エストニアに行ったら、氷点下の日が多くて寒いというのにアイスの種類がものすごく多くてびっくりしたのを覚えています。ソビエト時代が長かったこの国では、まだ物があまりなく素朴だったソビエト時代のアイスも残っていたりして、食べてみると日本人の私でも「懐かしい」味がしました。

イタリアでジェラートを食べた時は、これがちょっとした衝撃でした。

というのも、まずはアイスをカップやコーンだけではなく、ブリオッシュに入れてアイスサンドとして頼めるということ、そしてジェラートが高いということ。2.5ユーロ以上したのを覚えています。

そして、1ポーション4ユーロ近いジェラート屋さんで、メロン味のジェラートを頼んだら「他には?」と言われて、「メロンだけです」といったら「メロンだけ?(Solo melone?)」と驚かれて聞き返されました。なんでだろうと思っていたら、カップにさらにメロンアイスクリームを盛るではありませんか。

大量のアイスを食べていたら、他のお客さんがきて、同じサイズのアイスを注文したのに、2−3フレーバーを選んでいるではありませんか。それで、一人当たり定額だけれど、好きなだけ選んで1フレーバーごとの量を調節してくれるんだということを知りました。もう飽きるくらい同じ味のアイスを食べながら、色んなアイスを美味しそうに食べるイタリア人を羨ましく妬ましい目で見ながら食べていて以来、ジェラートの頼み方を間違えることはないだろうと思いました。

しかし、お店によって1スクープごとの値段を出しているところもあって、3フレーバーを頼んだら、ものすごく高くて大量のアイスを頼んでしまったこともあります。

数年前にパリに行ったら、雪見だいふくではありませんが、もちアイスクリーム専用の冷凍庫から好きなものをサラダバーのように選んで計り売りするというのが、色々なスーパーにあるではないですか。これをアイスとして食べていたのを覚えています。すると2020年あたりから、ドイツの普通のスーパーにも雪見だいふくのようなパックのアイスが売られるようになりました。そして、パリで見たような計り売りのものもまだまだ少ないですが見るようになりました。

パリのもちアイス(www.sortiraparis.com)

知り合いの子供が3人兄弟で餅アイスを発見。そして詰め放題にして計り売りにしたら5000円を超えるというのに知り合いもびっくり。どうやら一つあたり2ユーロほどするようです。

アイスのトレンドがこうやってヨーロッパに広がっていくのも見れて、これからどんなアイスが登場するのか楽しみです。

ユカリ