ドイツではカラスじゃなくて猫が洗う-Katzenwäsche

お風呂に入りたがらない子供が、体をあまり洗わなかったり、ちょっとしか湯舟につからなかったりと、入浴時間が短いことを日本では「カラスの行水」と言いますが、ドイツではdie Katzenwäsche(猫洗い)と言います。

語の成り立ち

Die Katzeは『』で、die Wäscheは『洗うこと』という意味で、これを合わせてdie Katzenwäsche、直訳で猫洗いとなります

ここでは直接関係ありませんが、die Wäscheは普段は、『洗うこと』よりも『洗い物』の意味で使われ、つまりは洗濯物を指します。

ニュアンス

日本語のカラスの行水とはちょっとニュアンスが違い、ささっと水で体を洗うカラスでは時間の短さがメインとなっていますが、Katzenwäscheでは、洗い方の適当さを指しています。確かに時間をかけて毛並みを整えている猫ですが、水を使わずに舐めて済ませるところから、どのようにこの言葉が使われるようになったのか想像ができますね。

使い方

これはお風呂だけではなくて、手洗いや顔洗いでも使える表現なので、外から帰ってきて石鹸を使わずに手をさっとしか洗ってない子供に、「それじゃあ、猫洗いじゃないの!」ということができます。

もちろん、カラスの行水のように短くシャワーを浴びるという意味でも使えます。

Es ist schon spät; deshalb muss heute eine Katzenwäsche genügen.(出典:Wiki)

もう遅いから、今日は猫洗いで十分だろう

蛇足

ところで、夜お風呂に入ってから寝る日本の習慣に対して、ヨーロッパでは朝シャワーというイメージがありますが、これが意外に人それぞれなのです。

ドイツのシャワーの習慣に関する記事はドイツ人の入浴習慣を見てみてください。

ユカリ